今や、横浜の代表的なリストランテである
『サローネ2007』
サローネグループの1号店でもあり、
横浜で、予約の取れない店としても有名ですが、
この店のプロデュースを仕掛けた藤巻さんが、
最初に手掛けた店が、銀座にあったことを
覚えている人は少ないかもしれないです。
銀座にあった『リストランテ・シチリアーノ』に
伺ったのは、1度だけ。
しかも12年以上前ですが、
あまり派手ではなく、どちらかといえば
こじんまりした店だったのに、
とても印象に残っています。
当時も、最後のポモドーロは
「お客様の好きな量で作ります』
とメニューに書かれていました。
面白い店だなって思った記憶があります。
横浜のサローネ2007は、バーニーズの地下に移転し、
アクセスはいいものの、知らない人は分かりづらい立地。
知らない人なんて来ない。
という前提だから、問題ないのです。
お料理も、洗練され、完成されたお皿が続きます。
最後に、テーブルにご挨拶にいらして下さったシェフが、
「印象に残った料理は、ありましたか?」
とおっしゃった時、
12年前にも、同じ質問をされたことを思い出しました。
そして、私がどのメニューを答えたかも覚えているのですが、
その時、シェフがどんな顔をしたかも、また覚えていて、
「シェフが一番苦心した料理は、この1皿じゃないんだ」
と解釈したのも、昨日の事のように思い出されます。
当時はまだ、私の経験が浅くて、
どの皿を生み出すのが一番大変かを、
ども皿を一番伝えたいのかを、
見抜くことが、できませんでした。
今なら、少しは、分かるのですが。
正解に近い答えが。
でも、もう、お客さんが何と答えても、
同じ笑顔で、全く動じることがないくらい、
お店は成熟し、シェフは一流で、エレガントな空気が
流れるここは、上質なリストランテ。
横浜に、こんな素敵なお店があるのは、
とても嬉しいことです。