Passage53

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フランス報告の最後は、
私がパリで、とても気に入ったレストラン、
『Passage53』のご紹介ぴかぴか(新しい)
オープン2年目のこのレストランは、
33歳の若い日本人シェフのお店。
なんと、オープン1年目に1つ星、
そして、今年2つ星に輝いた、パリで話題のお店です。
メニューはなく、シェフのおまかせコースのみ。
今、パリでどんなものが流行っているか、
たぶん、食べることが好きな人は、興味のあることろだと思います。
一期一会の、スペシャルメニュー。
知ったら、きっとすぐにパリに行きたくなっちゃいまするんるん
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1品目はグリンピースのスープ。
未成熟の豆を使っているため、香りが優しく、洗練されている。
中には、グリンピースのアイスクリームが入っていて、
もう、出だしから、ガーンとしびれる旨さパンチ
バターは、やはりプロ御用達のボルティエ。
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アドック(たらの燻製)のムース。
その下には、ミルキーな生牡蠣。その上にはキャビア。
スモーキーなムースを、ぷりぷりの牡蠣のソースとして食べます。
塩味は、キャビアで完成。
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冷製のビスク。苦味の利いたカカオのチュールが乗っています。
下にはトマトのソルベが、隠れています。
どのお料理も、玉手箱のようですぴかぴか(新しい)
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『アシェット・ブランシュ』白いお皿と名付けられたこのお料理は、
カリフラワーのムースに、柔らかーーい烏賊が乗っています。
トッピングは、生のカリフラワー。
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次は、大好きなラングスティーヌ。
赤ピーマンのムースと、オレンジのエスプーマ。
繊細な味の組み立て方に、うっとりしてしまいます。
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真だらは、モリーユのソースと、サブレのソース。
日本の3つ星『カンテサンス』でも、サブレのソースが出て、
驚きましたが、ここでは、サブレが海藻風味になっていて、
更にびっくり!こういう発想って、すごいです。
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お口直しは、オニオンのロースト。
間に、黒豚のチョリソーが、入っています。
玉ねぎ、めちゃ甘っ!!
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まだまだ続きます。
子豚のローストは、パッションやオレンジを使ったフルーツのソースで。
添えてある新玉ねぎと、アスパラの組み合わせも可愛い!
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引き続き、肉料理。
仔羊は、アンチョビバターとローズマリー風味のソースで。
今、主流の低温ローストです。
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ディセールは、
クランベリーとイチゴのマリネ。クレームパティシエールで
味付けされていました。底にはクランチも。
ルバーブは、コンポート、ジュレ、ソルベの三種類で登場。
タルトタタンは2層になっていました。
フロマージュブランのクリームを添えて。
パッションフルーツとショコラのムースの下には、
カカオのビスキュイ。
上質なショコラノワールは、濃厚な味わい。
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最後は、カフェと温かいプティマドレーヌで、
コース終了かわいい
全体を通して、とても繊細なフレンチでした。
こういう日本人的感性が、パリでもしっかり認知されているのですね。
若いシェフは、まるで修行僧のようでした。
異国の地で、星を背負って、日々生みの苦しみの中で、
黙々と戦っているように見えました。
自分の身体を削るようにして、
料理に魂を込めているように見えました。
「ごちそうさま」と、手を合わせるように教わった、
子供の頃を思い出しました。
いつの間にか、手を合わせることはしなくなってまいましたが、
パリの、この小さな空間で、
「ごちそうさま」の作法を思い出しました。
食材の恵みに、
享受する喜びに、
その出会いに、
そして、作り手への敬意を込めて、
「ごちそうさまでした」