年を重ねると、視覚や聴覚が衰えるように、
味覚も衰えていきます。
美味しいものを感じる力が弱くなるということは、
不味いものを感じる力も弱くなるということかと、
私は解釈していて、
「老後は食事に手を抜いても、夫は気が付かない」
と、都合のいいように考えることにしています。
ただ、年と共に研ぎ澄まされていく味覚というのも
あるようで、人工的な味や匂いのものに敏感になり、
食感や、供される食事の温度に神経質になるような
気がします。
おいじいちゃんがいつも、
「おい、このお茶ぬるいぞ」とか言っている理由が
最近理解できるようになりました。(老いてるなあ私)
という話のあとで、先日ランチで伺った
長い朱塗りのカウンターが目を引く、
銀座のお寿司やさんです。
銀座で、ふらりと、ひとり寿司ができるくらい、
大人になった(老いた?)なあと、しみじみ。
コースに生牡蛎がでるというので、シャンパンを。
兵庫の牡蛎に、ローランペリエのグラスシャンパン。
ここのランチは、かなりコストパフォーマンスが
良いと思います。
前菜が3皿に握り9貫、巻物とお椀、
デザートのわらび餅までついて、4,500円から。
ランチとはいえ、この価格はかなりお得感があり、
そのせいか、ひとりで来ている女性もちらほら見かけました。
丁寧なお仕事がされた江戸前寿司も、
焼きたての、ほくほく卵焼きも、
とても満足できる内容でした。
お茶やお椀が、ちと熱いなあと思ったのだけど、
仲居さんが、汁ものを運ぶたびに
「熱いです!お気を付け下さい!」と言うので、
これはたぶん、意識的に熱くしているわけで、
私の年齢とは関係ないと、思われます。きっと。
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