四川

シェラトン都ホテルの中華料理『四川』は
私の中では、かなり上位に入る中華料理店。
20年前から、定期的に伺っていましたが、
最近、ご無沙汰していて、久しぶりのディナー。
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同じメニュー構成、同じ食材、同じメニュー。
だけど、  何かが違う
たぶん、レシピも一緒、使っている調味料も一緒。
 でも、  何かが違う
ものすごく気になったので、
お店の人に聞いてみると、料理長が代わったらしい。
今の料理長は、前の料理長の下で20年一緒にやっていて、
メニューも味も熟知しているベテランだそうです。
料理はそのまま受け継いでいるとの事。
これだけ大きなレストランだから、料理長が手を
加えている部分は、些細なところだと思うけど、
微妙な味の変化は、きっと分かる人には分かる。
それってすごい事だなと思うのです。
20年間、同じ材料で、同じ事をやり続けても、
完成した味は、料理長によって違うということ。
料理の味は、作った人の味になる。
同じ味は2つとない。
すべて、唯一無二の味。
以前の料理長は、料理学校の講師などをしているとか。
どこかで、
料理長の腕を引き継ぐ若手が育っているのだなと
技術の継承を温かく見守りたい気持ちと、
でも、もう二度とあの味を食べる事ができないのかと、
残念な気持ちと。
「味」に永遠はなく、
常に変化し、消え去り、生み出されていくのだと、
しみじみ感じた夜でした。