週末、私の誕生日ディナーという名目で、
主人と銀座の『エスキス』へ食事に出掛けました。
昨年、オープンしてすぐに、ミシュラン2つ星で
話題になったグランメゾン。
伺ってみると、銀座の中心グランメゾンにしては、
若干カジュアルな内装。
きーんと張り詰めた重厚感が好きな人にとっては、
ちょっと物足りない空間ですが、
広いスペースを贅沢に使っているので、
他のテーブルが気にならず、
私達夫婦のように、しょうもない話で、クスクス笑いながら
食事をしたい人には、ちょうどよい。
シェフは、東京のミッシェル・トロワグロで、
エクゼクティブシェフを務めていて、
昨年、このお店をオープンさせたのだけど、
トロワグロ時代とは、また違った料理のアプローチが
とても面白い料理構成になっていた。
トロワグロで食べた時は、
お皿から湧きたつ濃厚な香りが
とても斬新で印象的だったのだが、
今回は、日本の食材をフレンチの中で、
静かに融合させた料理が多かった。
日本の『旨味』を意識した、
静寂の中で主張する味わいに、変化していたように思う。
きっとシェフは、日本がすごく気に入ったのだなあ。
かぼすで香りをつけたフォアグラや、
からすみと、昆布を合わせた帆立のマリネ。
どんこ椎茸の出汁をきかせたソースに、
生麩を使ったフリット。
一皿一皿に合わせた6杯のグラスワインとの
相性も素晴らしくて、
よくこんなにぴったりのワインを探せるものだと、
感心してしまう。
金色の飴細工の中は、
アルマニャックのグラニテと黒トリュフのムース。
今年も美味しい誕生日ディナーから始まる1月。
幸せな1年のスタートです。