最初に「フランス料理ってすごい」って思ったのは、
広尾の『ひらまつ』を訪れた時だったと思います。
30年くらい前の話です。
その時の感動と、その時知ったあの味が、
私の「おいしい」の原点になっていると思います。
当時、平松シェフはバリバリの現役のシェフで、
厨房からコックコートでご挨拶にいらして下さる姿が
自信に満ち溢れ、キラキラ輝いていたのが印象的でした。
今や、実業家としても大活躍で、『ひらまつ』の名を冠した
オーベルジュも次々にオープンされています。
遅ればせながら先日、熱海のひらまつに行ってきました。

雑誌でも、何度も取り上げられているので、
有名な、お部屋のお風呂ですが、
実際に見ると、かなりの解放感です。

ベッドルームから、オープンになっていて、
目の前の海の向こうには、初島も見えます。
屋根がついているので、半露天感覚かな。
雨でも大丈夫。
温泉ですが、もちろん『温泉宿』ではなく、
『オーベルジュ』![]()
食事を楽しむための宿ですから、これくらいの遊び心が
ある間取りのほうが、食事の余韻も非日常感を味わえて
よいと思います。

ダイニングは海に面しているのですが、
夜は真っ暗になっちゃうので、夜景を楽しむというより、
食事に集中!!蠟燭の明かりがムーディーでした。

お料理も流石の9皿。
私は鱒が好きなので、ミキュイの火入れに
キャビアが最高の組み合わせでした。
グラスワインも1杯3000円からという
熱海にして広尾本店価格ですが、
もう、このロケーションで、この料理で、
「帰らなくてよい」という状況で、
お酒が進まない理由がありません。
贅沢な時間を過ごし、部屋でまた温泉につかり、
プティフールをつまみながら、ハーブティを飲んで、
すっかりリフレッシュしました。
コロナ以降、ジメジメとしがちですが、
しっかり対策をして、許される範囲で、社会生活を動かす
GO TO もありかもしれません。
でも、その選択が可能とされる状況にいられることに
感謝しなくてはと思います。

